三塁を蹴る

140字以上書きます

先日銀座のとあるナンパバーに行って30代の女性と話してきただろう

 

26歳と検討をつけて話しかけた女性は33歳だった。10歳も年上だ。店内は暗く爆音でクラブミュージックがかかっていて、だから見誤ったのかもしれない。綺麗な人だった。23歳の姿を見てみたいと思った。

友達と一緒に「本当ですか!?」ってお世辞じゃなく驚いたのだけれど、向こうも学生に声をかけられるとは思ってなかっただろう。

周りはサラリーマンでいっぱいだ。20代後半がメインだろうか。みんな、こんな場所にくるくらいだからさぞかしウェイっているのだろうと思いきやそうでもなく。端っこで誰と話すでもなくボンヤリしている人も多い。男が多すぎるんだ。

お姉さんとのお喋りは楽しかったけれど、楽しいだけで終わった。この人が高校の教室で誰かに見つめられていたときぼくはまだ九九をどれだけ速くいえるかに情熱を燃やしていたのだから。

次に友達の見立てで、この場で一番可愛いと思われる女性に話しかけにいった。が、彼女はまるでこちらに興味がないみたいだった。

「やっぱり可愛くなかったよ」と友達がいった。

ぼくは入り口トイレ付近でなにをするでもなく佇んでいる女子に話しかけにいった。歳が近そうだったし、なにより良い子そうだった。

「お酒飲まれないんですか?」

などと下戸の分際で声をかけると、休憩中ですと答えた。

今度は予想通り二つ上で、しかも良い子だった。しかし驚いたことにトイレから彼氏が出てきた。

「じゃあ」といって行ってしまった。そんなのアリか。ズルいぞ。

 

もう萎えてしまった。終電も近かったので、店を出た。

 

それでもぼくが主人公だ。ぼくは友達が100円ショップで買ってきた爪切りで歩きながらパチパチとやって、植え込みに爪を捨てた。